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ちりぬるをわか

日々のちょっとした事。で、いろんなことがあったりなかったり。

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たらたらと読み始めてふむふむと読み終わりました。

夢の断片を集めたような話の運びが、途中から絞り込まれてきて、最後にはなるほどと思わせるような幻想的な話でした。

前に読んだ「家守綺譚」もそうでしたが、今回の「f植物園の巣穴」も時代も場所も特定できないぼんやりとした設定で、多分話の中に出てくる断片から明治の終わりか大正頃の琵琶湖に近いあたりの話だろうと思われるのですが・・まあ夢の中が舞台ということなら、いつでもどこでも構わないのかもしれません。

まあまあ面白かったけど、この手の話の流れはある程度先が読めるので、最後になるほどと思えたのかなとも思いました。
最後は夢と現実のすり合わせで終わるという流れでしたが、最後の最後の一行でハッピーエンドになってよかったなと思わせてくれる作品でした。

夢幻的な話、この年まで延々と夢を書き留めてる自分には何も違和感なく入り込めたのかもしれません。部分部分で言えば、こういうのなら自分でも書けるかなと思ったり。
でも流石に全体のまとまりが作家さんなんだなあと感心しました。

明日は天気も良さそうだし、歩がてら返却に行ってこようかな。
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今日も良い天気です。
遅寝超早起きで起きてきました。

まだ外も暗い時間で、特にやることもないので、図書館の本をパラパラと拾い読みしていました。

山片蟠桃が書に残した内容は、江戸時代においてはかなり革新的だったんでしょう。
一部は今の時代にも通用することも書き残されています。

商売人だったこともあるのでしょうが、いろいろなことを経済的な面で捉え効率の悪いことについては徹底的に批判しています。
例えば、社寺の山林敷地は経済効果を産まないので無駄だとか、将軍(この時代は徳川家斉)が無駄遣いしているとか、芝居や音楽もダメだとか。

儒教を学んでいたこともあって、神仏なども否定していますし、神社や寺、神職や坊主は庶民からお金をむしり取る輩であるとまで書いていました。
また古事記などもつじつまが合わないことが書かれているので後世に都合良く書かれたものだろうとも書いていました。
迷信的なことも否定していますし、十干十二支などの占いも同じくです。。
という具合に神仏よりも世の中の人がどれだけ経済的に豊かに暮らせるかというのを重視した人。とでも言えばいいのかなあ。

しかし当時の西洋の学問にも触れていて、天動説や世界各国のことにも触れていますし、かなり頭が切れる人ではあったようです。そんな人ですから、仙台藩の財政難を立て直した功労者として、歴史にも名が残ってるわけです。

亡くなる前に辞世の歌を詠んでいます。
「地獄なし極楽もなし我もなし
 ただ有物は人と万物」
また
「神仏化物もなし世の中に
 奇妙不思議の事はなほなし」

まあ、江戸時代にもこういった考えの人がいたのだというのがわかったので面白かったかな。

では良い一日を。
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昨日、ここに書き込んだあとで、そういえばまだ図書館が開いてる時間だと思って急いで図書館へ向かった。
で、読んだ本を返却し新たに三浦しおんの本を借りてきた。本の帯に、三浦しおんは「お仕事小説の旗手」というようなことが書かれていた。確かに今まで読んだ長編はどれも仕事の話でもあったわけで、その本を借りた。

話は少々変わって・・・、ここ数日胃の調子が今ひとつで、昨日はそれが腸まで広がった感じで、結局夜にお腹を下してしまって、夜中もお腹がゴロゴロしてなかなか寝付けなかった。


さて、その本だが、高校を卒業したばかりの横浜育ちの主人公は、ひょんなことから三重県の山奥の村で林業に関わることになるというところから始まる。
林業という仕事についてはかなり興味深く書かれているのだけど、登場人物のアクが強いというか、変わり者というのか、このパターンは続いてる。
今回は都会育ちで高校卒業したての18才という若い主人公が、いろいろな風習などが残る山村をどんな具合に感じて過ごしたかというのが簡単なあらすじなのだ。
が、この主人公があまりにひどい・・・、と思った。いや、自分が知らないだけで、実は都会育ちの若い人ってこんなものなのかな?とも思ったが、あまりにもあまりな主人公の幼さなのか感受性のなさというか、もうなんだか残念すぎる。そういった都会の若者と山の風習や暮らしのギャップを描きたかったのかもしれない。
でも、もし今の若い世代がそういった感性しかないのなら、日本の文化風習はもはや廃れるしかないんだろうなと悶々としてしまった。

たしかに部分的に面白いところは何箇所もあった。
でも全体を通してみると、残念な主人公の印象が強すぎて、後味が悪かったかなあ。
もっと若い人向けなのかもしれないねえ。


ということで、先日も書いたとおり、三浦しおんはこれで一旦終わりにします。
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