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ちりぬるをわか

日々のちょっとした事。で、いろんなことがあったりなかったり。

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「しんがりで寝ています」 三浦しをん 集英社 2024年3月10日発行

まえがきより抜粋:
本書は雑誌「BALIA」に連載したエッセイをまとめたものの第二弾だ。中略 
なんてことない日常を描いたエッセイばかりを収められている・・・。中略
10年一日の日常エッセイをいつまで書きつづけられるんだろう。現に戦争が起きてしまったし、本書にもコロナ禍の日々が収録されている・「なんてことない日常」を、どうすれば全世界レベルで実現できるのか、真剣に考え、行動していきたいと思っているのは本当なのだが・・・中略
いくらなんでもアホすぎる一冊に仕上がってしまったが、本書をお読みになるあいだ、もし少しでも楽しい気持ちになっていただけたら、うれしいです。

感想:
全部で四章からなるエッセイで、筆者の日常を面白おかしく書いたものだ。2020年から2023年の期間で、ちょうどコロナ禍の真っ只中。読んでいて、ああ、世間ではこんな話もあったなあと色々と思い出された。

書かれた内容については、これらがすべて実際だとは思えないくらい「アホすぎる」んだけど(笑)、少なくとも本人の生活の片鱗がそこにあるんだろうな。
いくつかの話で思わず吹き出しそうになったりした。電車の中で読んでいたので、笑いを堪えるのに苦労しました^^;。

今まで何冊も小説は読んだが、そこからは想像ができないような作者の人物像も想像できる。なんだか少し身近に感じられたのは良かったです。

以上。
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「きのうの影踏み」辻村深月 角川書店 2015年9月30日出版

帯より:
「どうか、女の子の霊が現れますように。
 おばさんとその子が、会えますように。」

怪談には死者の“思い“が込められている。
人の喪失にんです利沿ってきた文字に、辻村深月が心血を注ぎ込んだ。
失った“大切な誰か“を思い出しながら読んでほしいと願いながら。
(ここまでは表紙側の帯より一部抜粋)
(以下は裏表紙がわの帯からの抜粋)
本作は全くのフィクションではなく、現実との地続きの物語です。
“身近な誰かの血の通った話“ということを大切にして書きました。
                       ーー辻村深月

感想:13の短編からなる怪談集。怪談とかホラーものってあまり得意じゃないのでどうかなと思ったけど、ちゃんと最後まで読めました(笑)。
怪談というよりも、ショートショートでのどんでん返しにアッと言うものや、都市伝説的な話やら、何かしら不気味な感じがする・・程度の怖さのものまで、いろんなパターンが盛りだくさんの短編集。どれも短めのお話なのでサクサクと読めた。

表紙側の大文字の言葉は最後の「七つのカップ」というお話に出てくる一節です。
この話では交通事故で亡くなった子供の霊が出てくるのだけど、
怪談?と言うよりも暖かさを感じるお話で、ラストでウルウルしてしまいました。
ああ、年取ったなあと思う^^;。

まあ、それくらい面白かったと言うことです。



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「墨のゆらめき」 三浦しをん 新潮社 2023年5月30日発行

あらすじ:都内の老舗ホテル勤務の続力(つづき・ちから)は招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の遠田薫を訪ねたところ副業の手紙の代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え依頼者の筆跡を模写するというものだった。(新潮社の本の紹介ぺーじより)

感想:初めにタイトルを見たときに思った内容とはかなり違ったが、これはこれで面白かった。主人公の続が遠田の無茶な要望に引き込まれていくうちに、書に惹かれていく。

細かい布石がさすがだなあと読み終えてから気が付くのだが、その中でも遠田が書いていた漢詩がこの物語全体を象徴するような気がしてしまった。

唐の時代の劉商という詩人が書いた「送王永」(おうえいを送る詩)。
君去春山誰共遊
鳥啼花落水空流
如今送別臨渓水
他日相思来水頭

ネタばれになるので事細かに書かないが、続はこの漢詩をもらって自分のアパートに飾るようになる。

そして後半、物語が大きく動き遠田の過去が語られると恩田は続にもう来ないようにと言い、仕事の依頼も断ってしまう。
続はどうしたいのかを悩むのだがこの漢詩を見て、考えても仕方がないまずは素直に動くべきだと遠田のもとを訪ね行く。
そして、「君がいないと誰とこの春の山を楽しめばいいのか」と恩田に伝えるのだった。

人には、相手がどんな人物だろうとつながりを持ち続けていたいと思う事があるのだろう。そういう人がいるのは幸いなことなのだ、とも思わせてくれる物語だった。

やっぱり三浦しをんの本は面白い^^。
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