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ちりぬるをわか

日々のちょっとした事。で、いろんなことがあったりなかったり。

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「意識のリボン」 綿矢りさ 集英社 2017/12/10出版

帯より:
「幸せな、愛されていたときばかりではないんだ。
 しかしそれは落ち込むようなことではない。
 人間は浮き沈みがあってこそ、
 深く学び、深く輝く。」(意識のリボン」より)

 迷いながら、
  揺れながら、
   不器用に生きる
   女性たちへ。
     愛をこめて
     贈る物語。

感想:この作者2001年の「インストール」という作品で文藝賞を受賞した高校生、というのをニュースで聞いたのを覚えているが、読んだことはなかった。

今回図書館でたまたま手に取ってみて、7篇の作品が目次にあったので短編ならお試しでいいんじゃないかと選んでみたのがこの一冊。
図書本なので帯はついていない状態で、全くどういう内容かわからずに読み始めた。

一つめの作品を読んで、これは短編なのか? それともエッセイなのか? わからなくなってしまった。
登場人物のぼんやりした感情や心の内を次から次へと紡ぎ出すという書き方で、何が主題なのか焦点が絞れない。ただただぼわっとした違和感というか澱みのような思考を次々と巡っていく。

そのあいまいさは別として、全体的に男性が読む内容でもないなとは思った。
そして全部読んでみて、ああ、そうなんだ、そういうあやふやでぼやけた感情や心理を書いてるものなんだとわかった。
でもこれが本当に小説なんだろうか? とも思ってしまった。

表題の「意識の リボン」は主人公が事故にあって臨死状態になったという内容。
その生死があいまいな状態の中で意識が過去の様々な出来事にたどり着いたり、亡くなった母親に会ったり。
でもこれも本当に小説と呼べるのだろうか? と思ってしまった。
こういう臨死体験とかのあるあるだなと思う内容になっていて。よくある臨死状態の話をまとめただけにも思えてしまった。

うーん、どれも不思議な世界観。
物語なのに物語性が見えてこない五里霧中。

こんなスタイルの内容、書き方もあるんだというのは勉強になった。
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「エレジーは流れない」 三浦しをん 双葉社 2021/4/25発行

本のHP紹介文:海と山に囲まれた餅湯温泉。団体旅行客で賑わったかつての面影はとうにない。のどかでさびれた町に暮らす高校2年生の怜は、母親が2人いる家庭の中で、迫りくる進路の選択や自由奔放な友人たちに振りまわされ、悩み多き日々を送っていた。そんなある日、餅湯博物館から縄文土器が盗まれる事件が発生する。
──モヤモヤした日常を吹き飛ばす、青春群像小説!

夢や目標がなくたってOK! 青春小説の王道、ではない青春小説!!のどかな温泉街で暮らす高校生5人。きらきらした日常はないけれど、バカ話で盛り上がる瞬間はある。「もっちもっち、もちゆ~」の歌声が流れる商店街で、今日も騒動が巻き起こる……。

感想:物語は寂れかけた温泉街での高校生たちの日常。主人公の怜は何かにつけ無気力なのだが、それが彼の置かれている状況の不自然さからくると読んでいる中で少しずつわかってくる。
この辺りの感じが、いかにも三浦しをんだなあ〜と思ってしまった(笑)。
ちょっとした事件も起こる。けれども日々は何事もなく過ぎていくような感覚。その中で主人公たちが自分の向かう先を進路を少しずつ考えてみる。
どこにでもあるような日常の中での小さな葛藤やバカ騒ぎの物語。

「たまらなくなって、怜は布団の中で体を丸めた。どんな事態にも動じずに済むような、知恵や腕っぷしや経済力が欲しいと思った。でも、そんな大人はどこにもいない気もした。どれだけの知恵と力と金を手に入れても、心があるかぎり、たぶんだれしもが、ときにたじろぎ、みっともなく慌てふためき、弱気になってしまうものなのだろう。」 P156

うん、日常に生きるなんてそんなもんだな〜って思える一冊かもしれない^^。

以上
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「ミュゲ書房」 伊藤調 KADOKAWA 2021年3月17日出版

帯より:
小説編集の仕事をビジネスと割り切れない、若手編集者の宮本章は、
新人作家・広川蒼汰の作品を書籍化できず、責任を感じ退職する。

ちょうどその頃、北海道で書店を経営していた祖父が亡くなり、
章はその大正時代の羊羹を改装した書店・ミュゲ書房を成り行きで継ぐことに・・・。

失意の章は、ほんに関する膨大な知識を持つ高校生・永瀬桃ら、
ミュゲ書房に集まる人々との出会いの中で、
さらに彼の元に持ち込まれた二つの書籍編集の仕事の中で、
次第に本づくりの情熱を取り戻していく。

そして彼が潰してしまった作家・広川蒼汰はー。

感想:かなり読みやすい内容。3時間ほどで読んでしまった。
話の流れ自体は、スッと読めるし、途中でこれはこうなるんだろうなと先読みできる部分もあったりで、全体的に軽い感じだった。

小説の出版に関してなどいろいろと知らないことが描かれていると思った。
作者の実体験的なところもあるのかな?ウエブでの小説投稿から出版社に取り上げられての出版にいたる経緯などの細かい描写もあるのでかなり業界の裏側を描いたような作品だと思った。
一方で、こんな具合に編集者が関わってしまった小説が作られているのかというのを知って少しがっかりする気持ちもあった。

以上
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