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ちりぬるをわか

日々のちょっとした事。で、いろんなことがあったりなかったり。

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「ティンカー・ベル殺し」 小林泰三 東京創元社 2020/6/30発行

HPより:夢の中では間抜けな“蜥蜴(とかげ)のビル”になってしまう大学院生・井森建(いもりけん)。彼はある日夢の中で、少年ピーター・パンと少女ウェンディ、妖精ティンカー・ベルらに拾われ、ネヴァーランドに向かう。しかしそこは大人と子供が互いにひたすら殺し合う修羅の国だった。そのうえ“迷子たち”を統率するピーターは、根っからの殺人鬼で……。
『アリス殺し』から続く恐怖×驚愕のシリーズ第四弾!

感想:この本は図書館でタイトルを見て手に取って表紙を見て面白そうだなと思って借りた。
しかしかなり込み入った話だった。上にもあるようにシリーズ第四弾ということなので、もしかしたら第一弾から読んでいたらもっと世界観に馴染みが出来ていたかもしれない。

この物語の世界では夢(悪夢)と現実がリンクしていて、夢に出てくる登場人物たちが現実に「現実の姿」で存在している。話の中ではアヴァターと呼んでいるが、どちらがどちらのアヴァターなのかもわからないような状態。
どちちらが主なのか、というよりもどちらも主で、別の世界の自分に相当するものをアヴァターと呼んでるようだ。
・・・そして夢の中で死ぬと、現実のリンクしている人も亡くなってしまう。

などなど、話の構成というか世界観がわかってからはサクサクと読み進んだ。
タイトルにある通り夢の中でティンカー・ベルが殺されその犯人を探すという物語。
だが夢の世界でのあり方(ピーターパンが殺人鬼とか)がまるで悪夢を見てるようだ。

最終的に犯人がわかるが、そこがまたどんでん返しになっている。
さらにその犯人がなぜティンカーベルを殺したのか。
その動機になったとある人物の現実でのアヴァターがこれまたびっくり。
そして現実でも悪夢のような状況で終わっていく。

主人公は「トカゲのビル」で、これは不思議の国のアリスの登場人物。
ここから想像できるように、このシリーズの第1作は「アリス殺し」^^;。
こっちは「ティンカー・ベル殺し」を手に取った図書館にはなかったのだが、
素直にこれを取り寄せて読めばよかったかな。
いずれ時間があれば、「アリス」の方も読みましょうか。

以上
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「ホワイトラビット a night」 伊坂幸太郎 新潮社 2017/9/20 発行

新潮社HPより:仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも、逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく――。「白兎(しろうさぎ)事件」の全貌を知ることができるのはあなただけ! 伊坂作品初心者から上級者まで没頭度MAX! あの泥棒も登場します。

感想:図書館で適当に手に取って、内表紙の文言を見てほとんどどんな内容なのか全くわからないままで借りた本だった。
簡単にいうと、泥棒と人質立てこもり犯と警察が出てくる物語。

ただ、物語の中で語り手の視点があちらこちらに変わる。
視点が飛ぶと時系列も少し戻って、進行形の物語の裏で何が起きているのかが語られる。
そしてその都度、ネタバラしというか、物語を頭のの中で組み立て直していかなくてはいけないのが面倒くさいといえば面倒。
しかし読み終わって見ると、うまくまとめられてる。
なんだかうまーく丸められた気になってしまった(笑)。

話の中にオリオン座が出てきて、この話の伏線にもなっているのが面白かった。
オリオン座にはアルデバランという一等星があって、それがもしかしたらすでに爆発しているのではないかということが書かれてる。星が好きな人だともう当然知ってる話だ。
アルデバランは640光年の距離にあるので、もし爆発が見られたとしてもそれはすでにも640年前に終わってることだ。

そんな長い長い年月の星の世界に比べると・・・
「星の一生に比べれば、わたしたちの人生なんて、ほんと一瞬だけど」
生まれてすぐ死ぬんじゃなくて、その間に色々あるんだ・・ということが書かれてある。
人間の一生なんて短い。でもその中には本当に宇宙よりも広大な心が広がってるんだよ。

そんなことが書かれていた。
この一文を読めただけでもこの本を読んで良かったと思った。
そしてこの物語全体を振り返ってみたら、そういうことが描きたくてあちこち飛び回っていたんだろうなとも思えた。

ちなみに紹介文に出ていた「あの泥棒」というのが誰なのか他の作品を読んでいないのでわからなかったが、別の作品にこの小説の登場人物が出ているというのは推測できる。
それがなんという作品なのか?
しばらく探してみようかな?

以上
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「本と鍵の季節」 米澤穂信 集英社 2018/12/10

集英社HPより:
図書委員の男子コンビが挑む謎解きの物語

堀川次郎、高校二年で図書委員。不人気な図書室で同じ委員会の松倉詩門と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、本には縁がなさそうだったが、話してみると快活でよく笑い、ほどよく皮肉屋のいいやつだ。彼と付き合うようになってから、なぜかおかしなことに関わることが増えた。開かずの金庫、テスト問題の窃盗、亡くなった先輩が読んだ最後の本──青春図書室ミステリー開幕!!

感想:久しぶりに米澤穂信の本を手に取った。
高校生が主人公の短編集(6作)になっていて、読み易い。
推理ものだが殺人事件などは出てこない。
高校生が日常でふとした疑問やトラブルを解決する話。

この流れだと、同じ作者の「氷菓」シリーズがあって、そちらのほうはかなり面白く読んだ。
ただ、このシリーズは、全体的にシニカルな感じがする。
それは登場人物のキャラクターに掛かってそう感じるのかもしれない。
過去に読んだ米澤穂信の長編のいくつかの作品にも出てきそうな雰囲気のキャラクターに近いのかな。
加えて、それぞれの話の終わり方が、決して「よかったですね〜」ではないのもシニカルさを感じる一因なのだろうなあ。

続編が出ているようだが、さっと読めるので、そのうち時間をみて読もうかな?

以上
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