ちりぬるをわか
日々のちょっとした事。で、いろんなことがあったりなかったり。
「十戒」 夕木春央 講談社 2023/8/7 第一刷発行
講談社HPより:浪人中の里英は、父と共に、伯父が所有していた枝内島を訪れた。
島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。
“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。
犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。
感想:どんどん引き込まれる感じで読み進めてしまった。気が付いたら読み終えていた。
この人の書き方なのか、とても読みやすいし、その分ひきこまれる。
ネタバレは書かない方針だが、途中でこの人が犯人じゃないかと推測できた。
けど、何のためにこんな事件になったのか、その理由は最後までわからない。
それがちょっと残念かな。でも、それは必要なことではないのかも知れない。
それより、この物語の生き残った登場人物たちがこの後どうなるのだろう。
もう物語はここで終わりなのに…。と余計な心配をしてしまうのだった。
うーん、この感覚って何なのだろう?
以上
講談社HPより:浪人中の里英は、父と共に、伯父が所有していた枝内島を訪れた。
島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。
“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。
犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。
感想:どんどん引き込まれる感じで読み進めてしまった。気が付いたら読み終えていた。
この人の書き方なのか、とても読みやすいし、その分ひきこまれる。
ネタバレは書かない方針だが、途中でこの人が犯人じゃないかと推測できた。
けど、何のためにこんな事件になったのか、その理由は最後までわからない。
それがちょっと残念かな。でも、それは必要なことではないのかも知れない。
それより、この物語の生き残った登場人物たちがこの後どうなるのだろう。
もう物語はここで終わりなのに…。と余計な心配をしてしまうのだった。
うーん、この感覚って何なのだろう?
以上
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「モノレールねこ」 加納朋子 文藝春秋 2006/11/30 初版発行
あらすじ:小学生のぼくは、ねこの首輪に挟んだ手紙で「タカキ」と文通をする。ある日、ねこが車に轢かれて死に、タカキとの交流は途絶えてしまったが・・・。
表題作の「モノレールねこ」ほか、ザリガニの俺が、家族を見守る「バルタン最期の日」など、夫婦、親子、職場の同僚など、日常にさりげなく現れる大切な人との絆を描いた8篇。
(文藝春秋のサイトより)
8編のタイトルを書いておく。
「モノレールねこ」「パズルの中の犬」「マイ・フーリッシュ・アンクル」「シンデレラのお城」「セイムタイム・ネクストイヤー」「ちょうちょう」「ポトスの樹」「バルタン最後の日」
感想:この人の作品はどこにでもあるような日常の中にあるズレや不具合が描かれているように思う。それはどこにでも、誰にでもありそうなことだったりする。
けれどお話の中では、そのちょっとした事は最後には丸くおさまってよかったなとほっっこりする。
中にはそんなことはありえない非日常的なこともあるのだけど、そこに描かれるのはあくまでも、「普通」の人々の日常。この作品集でいえば「バルタン最後の日」がそれかな。
他にも「シンデレラのお城」も亡くなった人が見えるというのもある。これは別の作品の「ささやさら」のシリーズを思い起こさせる。
自分的jには「パズルの中の犬」がよかったかな。
パズルにはまった妻が、図柄のない真っ白なジグソーパズルを作っていくお話しだ。
その真っ白なはずのパズルに何かが見えたような気がしはじめる。
そこから色々と辿っていくと昔の出来事、それも決して幸せだったとはいえない幼い頃が次々と思浮かび上がってくる・・というあらすじ。
じゃあ最後はどうなるんだ?というとやっぱりほっこりできるエンディングになっている。
この作家さんのそういう作風が気に入って折々に読んでいってるんだな〜と思う。
以上
あらすじ:小学生のぼくは、ねこの首輪に挟んだ手紙で「タカキ」と文通をする。ある日、ねこが車に轢かれて死に、タカキとの交流は途絶えてしまったが・・・。
表題作の「モノレールねこ」ほか、ザリガニの俺が、家族を見守る「バルタン最期の日」など、夫婦、親子、職場の同僚など、日常にさりげなく現れる大切な人との絆を描いた8篇。
(文藝春秋のサイトより)
8編のタイトルを書いておく。
「モノレールねこ」「パズルの中の犬」「マイ・フーリッシュ・アンクル」「シンデレラのお城」「セイムタイム・ネクストイヤー」「ちょうちょう」「ポトスの樹」「バルタン最後の日」
感想:この人の作品はどこにでもあるような日常の中にあるズレや不具合が描かれているように思う。それはどこにでも、誰にでもありそうなことだったりする。
けれどお話の中では、そのちょっとした事は最後には丸くおさまってよかったなとほっっこりする。
中にはそんなことはありえない非日常的なこともあるのだけど、そこに描かれるのはあくまでも、「普通」の人々の日常。この作品集でいえば「バルタン最後の日」がそれかな。
他にも「シンデレラのお城」も亡くなった人が見えるというのもある。これは別の作品の「ささやさら」のシリーズを思い起こさせる。
自分的jには「パズルの中の犬」がよかったかな。
パズルにはまった妻が、図柄のない真っ白なジグソーパズルを作っていくお話しだ。
その真っ白なはずのパズルに何かが見えたような気がしはじめる。
そこから色々と辿っていくと昔の出来事、それも決して幸せだったとはいえない幼い頃が次々と思浮かび上がってくる・・というあらすじ。
じゃあ最後はどうなるんだ?というとやっぱりほっこりできるエンディングになっている。
この作家さんのそういう作風が気に入って折々に読んでいってるんだな〜と思う。
以上
「サエズリ図書館のワルツさん 2」 紅玉いづき 東京創元社 2023/6/30 初版
内表紙より:戦争の影響と電子書籍の普及により、紙の本が貴重な文化財となった近未来。“特別保護司書官“のワルツさんが代表を務める、本を無料で貸し出すサエズリ図書館を舞台に、本を愛し本に導かれた人々の物語が始まるーー。
就職活動に全敗し、希望していた専門職の試験も体調不良で棄権してしまったチドリさん。自信を失った彼女は、鮮やかな職人技をもつ老図書修復家に魅せられた後、サエズリ図書館で彼と再会するが・・・。
図書修復家達が再出発する中編、ワルツさんと電子図書館司書との対立を描く短編や、書き下ろしほかを含めたシリーズ第2弾!
感想:中編は「サエズリ図書館のチドリさん」という題がついている。ここに出てくるチドリさんの体調の悪さというのが、なんとなく自分の頭が痛くでうだうだしてる感じにも似ていて、なんだか親近感があった(笑)。
それはさておいて・・
物語はここに出てくる老図書修復家の思いがかなりのウエイトを占めているように感じた。曰く、自分は生きるために仕事をしてきたが、戦争で荒廃した世界の中、紙の本が滅んでしまおうとしているこの時にあって、自分がやってきたことは何だったのか。無駄なことばかりやってきたのか。こんなことでは生きている意味もない。いっそ戦争で死んでしまっていればよかったとまで言う。
弟子してほしいチドリさんに対しても、もう本は終わりだ、弟子はとらないというばかり。
それでも最後にチドリさんは老図書修復家のもとで働くことになるのだが・・・。
(P212より)
「世界は遠からず終わるかもしれない。
それでもいいと、チドリさんは思った。
世界は終わるとしても、今の自分は明日を生きなければいけない。世界が終わるとしても。
終わる世界に、本が、残るかもしれない。
命の限り、本を直せば。誰かがそのあとを、つないでくれるかもしれない。そのためには、先生を、一人にするわけにはいかないのだ。」
これって、お話の中だけではなくて、今の現実の世界もそうなのかもしれない。ここでは本が題材だけど、自分がやってきたことって、そうやってどこかに繋がっていけるのかぁ、なんて思ったりしてしまったのだ。
このお話があるからだと思うけど、サエズリの1巻目よりも身近に感じて色々と考えさせられました。
以上
内表紙より:戦争の影響と電子書籍の普及により、紙の本が貴重な文化財となった近未来。“特別保護司書官“のワルツさんが代表を務める、本を無料で貸し出すサエズリ図書館を舞台に、本を愛し本に導かれた人々の物語が始まるーー。
就職活動に全敗し、希望していた専門職の試験も体調不良で棄権してしまったチドリさん。自信を失った彼女は、鮮やかな職人技をもつ老図書修復家に魅せられた後、サエズリ図書館で彼と再会するが・・・。
図書修復家達が再出発する中編、ワルツさんと電子図書館司書との対立を描く短編や、書き下ろしほかを含めたシリーズ第2弾!
感想:中編は「サエズリ図書館のチドリさん」という題がついている。ここに出てくるチドリさんの体調の悪さというのが、なんとなく自分の頭が痛くでうだうだしてる感じにも似ていて、なんだか親近感があった(笑)。
それはさておいて・・
物語はここに出てくる老図書修復家の思いがかなりのウエイトを占めているように感じた。曰く、自分は生きるために仕事をしてきたが、戦争で荒廃した世界の中、紙の本が滅んでしまおうとしているこの時にあって、自分がやってきたことは何だったのか。無駄なことばかりやってきたのか。こんなことでは生きている意味もない。いっそ戦争で死んでしまっていればよかったとまで言う。
弟子してほしいチドリさんに対しても、もう本は終わりだ、弟子はとらないというばかり。
それでも最後にチドリさんは老図書修復家のもとで働くことになるのだが・・・。
(P212より)
「世界は遠からず終わるかもしれない。
それでもいいと、チドリさんは思った。
世界は終わるとしても、今の自分は明日を生きなければいけない。世界が終わるとしても。
終わる世界に、本が、残るかもしれない。
命の限り、本を直せば。誰かがそのあとを、つないでくれるかもしれない。そのためには、先生を、一人にするわけにはいかないのだ。」
これって、お話の中だけではなくて、今の現実の世界もそうなのかもしれない。ここでは本が題材だけど、自分がやってきたことって、そうやってどこかに繋がっていけるのかぁ、なんて思ったりしてしまったのだ。
このお話があるからだと思うけど、サエズリの1巻目よりも身近に感じて色々と考えさせられました。
以上