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ちりぬるをわか

日々のちょっとした事。で、いろんなことがあったりなかったり。

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カーテンコール 加納朋子 新潮社 2017年発行

帯より:
幕が下りた、と思ったその先に、本当の人生が待っていた。

閉校が決まった萌木女学園。
私達はその最後の卒業生、のはずだったーー。
「ワケあり」
の私達に与えられた半年の猶予。ただし、外出、ネット、面会、全部禁止!
これじゃ軟禁生活じゃない!!

補足:上の帯よりはできるだけ帯に書いてある通りに一部フォントを大きくしたり色を変えてみた(笑)。

感想:短い作品の作品集かなと思って読み始めたら、実は6つの章からなる連作で一つの作品。実は、一番初めの章にあたる作品がまるで女学園とは関係ないような展開で始まっていて、しばらくそれがどんな意味なのかわからないまま進んでいく。
ところがこれが推理小説にある叙述トリックで、その章の途中でどんでん返しがある。そこからこの話がスタートするのだが、このトリックで一気に引き込まれて続けて読み切ってしまった。

う〜ん、自分って単純だなあ^^;。


それにしても、加納朋子が取り上げる作品の題材は色々と面白い。現代ならではの問題や、専門的なことも取り上げている。
今回の作品では心の問題、心の病やら在り方というのものが主だ。それらを抱えても尚且つ少し前に向けるようにと校長の思惑が見え隠れする。そして最後がこの学校を閉鎖することになった校長の思いが描かれている。ここにも叙述トリックがあって、読み終えてホッとするのだ。

2017年の発行ということなのでそろそろ10年ほど前の題材なのだろうけど、人の心はいつになってもそう大きくは変わらない。今でも十分ホッとできる作品だと思う。
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