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ちりぬるをわか

日々のちょっとした事。で、いろんなことがあったりなかったり。

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つい先程、ぼんやりしていて思いついたことです。

徒然草の有名な初段「つれづれなるままに 日くらし 硯にむかひて 心に移りゆうくよしなし事を そこはかとなく書きつくれば あやしうこそものくるほしけれ」 についてです。

ここの現代文訳はだいたいのところ:「することもなく手持ち無沙汰なのにまかせて、一日中硯に向かって、心に浮かんでは消えていく他愛もないことを、あてもなく書きつけていると、妙におかしな、狂ったような気持ちになってくる」というものなのですが

この文章だと兼好法師が暇つぶしに一日中机の前に座っていて書いたおかしな文章が徒然草という事になってしまうという不思議な出だしということになります。
そういうことで書き始められたという見方もできるんだけど・・・

でも、そもそも原文には句読点などがないのでどこで切るのかは読み手によるはず。
なので「つれづれなるままに 日くらし 硯にむかひて 心に移り行くよしなし事を」が一日中硯に向かってつまらないことを書いてる、という今までの訳とは違っていて、「手持ち無沙汰な日を過ごしてます(ここで文を切る)そんななかで硯に向かって 心に思うことを書いてますと・・」って事じゃないのかな。

そして、「あやしうこそものくるほしけれ」が最も大きな違いなのですが、「おかしな気持ちになる」的な訳ではなく「不思議なほどに心を掴んで離さない」という意味に考えればわかりやすくなる。
それにこう考えると兼好法師がこのあと延々と書き綴った意味もわかるような気がします。徒然草は全部で243段という相当な数の文章になってます。

なので初めの訳だと、一日中ひたすら机に向かって流行作家よろしくせっせと文章を書いていたということになってしまうのですが、この初段、実はあとになってから付け加えれてたのではないかとも思いました。

なので今風に言えば、「いろんな事を日々のなかで(かなりの年月をかけ)書いてるうちに、気がついたらこんなにたくさんになってたわ~。いや~大したことを書いてるつもりはなかった(よしなし事)だけどなあ、はまっちゃいました(ものくるほしけれ)ね。てへへ^^;」というのが初段に書かれた意味では。照れ隠しというか謙遜とも入ってるんだろうなぁ。

そう考えれば徒然草って(兼好法師もだけど)もっと親しみやすい感じになったな、ってふと思いついたのでした。
これホントどうでも良い(よしなし事)だ。うん朝一で思いつくことではないよな。あやしうこそってやつかもねえ(笑)。
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